未晒クラフト紙/両更クラフト紙
木の色に近い茶色の紙で、紙袋の紙といえばイメージし易いかもしれません。
「両更クラフト紙(りょうざらくらふとし)」や「未晒クラフト紙(みざらしくらふとし)」、「茶紙」、「ハトロン紙」などと呼ばれていますが、 一般的には「クラフト紙」として表現することが一番多く、なじみのある呼び方だと思います。
また、パソコンでの変換間違いだと思いますが「両晒クラフト紙」や「両晒しクラフト紙」と書く方もおられます。
両更クラフト紙(りょうざらくらふとし)は紙の品種に大きく分けると【包装用紙】の中に入ります。
「両更クラフト紙(りょうざらくらふとし)」や「未晒クラフト紙(みざらしくらふとし)」、「茶紙」、「ハトロン紙」などと呼ばれていますが、 一般的には「クラフト紙」として表現することが一番多く、なじみのある呼び方だと思います。
また、パソコンでの変換間違いだと思いますが「両晒クラフト紙」や「両晒しクラフト紙」と書く方もおられます。
両更クラフト紙(りょうざらくらふとし)は紙の品種に大きく分けると【包装用紙】の中に入ります。
上質紙、コート紙などの【印刷用紙】が印刷の適正を上げるために、表面平滑度を重視して製造されるのに対して、包装紙である両更クラフト紙は強度に重点が置かれて作られた紙になります。
具体的には針葉樹を原材料とした、繊維の長い未晒(みさらし)のクラフトパルプを使用します。
「未晒」とは「まだ晒していない」(薬品などで紙を白くする、漂白していない)という意味であり、また、漂白をすることは強度が落ちることにもなりますので、未晒クラフト紙(=両更クラフト紙)とは木の色に近い茶色になります。
厳密には「クラフト紙」という表現では、様々な紙を指すことになります。
紙品種分類体系表(下図)より、包装用紙を抜粋して掲載しておりますが、もっと厳密にいうと「未晒クラフト紙」という呼び方も正しくはないかもしれません。
包装用紙の中の未晒包装紙の中にある両更クラフト紙が正しいようです。
しかし、今日「未晒クラフト紙」という表現は一般的に使用されており、こちらの表現が白色
のクラフト紙「晒クラフト紙」と色において、区別するために判りやすい理由から紙業界では現在、日常的に使用されております。
両更クラフト紙(未晒しクラフト紙)の厚さ、当社基本在庫
坪量 | 50g/㎡ | 60g/㎡ | 70g/㎡ | 75g/㎡ | 80g/㎡ | 100g/㎡ | 120g/㎡ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
紙厚(ミクロン) | 約70μ | 約80μ | 約100μ | 約110μ | 約120μ | 約140μ | 約170μ |
紙厚(ミリ) | 約0.07mm | 約0.08mm | 約0.10mm | 約0.11mm | 約0.12mm | 約0.14mm | 約0.17mm |
紙品種分類体系より「包装用紙」を抜粋
品種、品種説明は日本製紙連合会が作成したものに一部加筆して当社商品群が判り易いようにしています
未晒包装紙 | 重袋用両更クラフト紙 | セメント、肥料、米や麦、農産物を入れる大型袋に使用されるもの | |
その他両更クラフト紙 | 一般両更クラフト紙 | 角底袋、小麦、一般包装(軽包装)および加工用などに使用されるもの | |
特殊両更クラフト紙 (半晒クラフト紙) | 半晒で手提袋、一般事務用封筒などに使用されるもの | ||
その他未晒包装紙 | 筋入りクラフト紙 | 筋入り模様のある片艶のクラフト紙で、ターポリン紙、果実袋、封筒、 包装紙、合紙に使用されるもの | |
片艶クラフト紙 | 片艶のクラフト紙で、タイル用の原紙、果実袋、合紙、および雑包装などに使用されるもの | ||
その他未晒包装紙 | 上記以外の未晒のもので、一般包装および加工用ワンプなどに使用されるもの | ||
晒包装紙 | 純白ロール紙 | ヤンキーマシンで抄造された、片面光沢の紙で、包装紙、小袋、アルミ箔貼合などの加工原紙として使用されるもの | |
晒クラフト紙 | 両更晒クラフト紙 | 長網抄紙機で抄造され、手提袋、封筒、産業資材の加工用などに使用されるもの | |
片艶晒クラフト紙 | ヤンキーマシンで抄造され、手提袋、薬品、菓子、化粧品などの小袋、加工用などに使用されるもの | ||
その他晒包装紙 | 薄口模造紙 | ヤンキーマシンで抄造したものをさらにスーパーカレンダー仕上げした両面光沢の薄い紙で 一般包装および伝票などの事務用紙などに使用されるもの | |
その他晒包装用紙 | 上記以外の、一般包装用および加工用などに使用されるもの。 純白包装紙、うす葉紙、色クラフト紙など |
用語解説
当社の基本在庫している両更クラフト紙は上の表の通りとなります。
両更クラフト紙(晒クラフト紙も含む)は日本工業規格(JIS)
にて紙の厚さ、引張強度、引裂強度などが規格設定されております。
詳しくは日本工業標準調査会のホームページよりJIS規格番号 P3401「クラフト紙」にて確認することができますのでご覧下さい。
(ヤンキー抄紙機)
原料を次の網の上に移し、再びロールで水分を絞ってから 乾燥筒(ドライヤー)へ運びます。運ばれた原料は熱してある沢山の筒の上を流れている間に乾き、紙となります。この方式では、ワイヤーパートでワイヤーを振動させ繊維を均一に分散、絡み合わせる事により、高速で紙を抄くことができます。
(キャレンダー)
カレンダーは、金属ローラーと弾性ローラーの組み合わせから構成される機械で、スーパーカレンダーとはそのカレンダー行程のロールが多いものを指します。
用紙が重くなればなるほど、用紙の厚みが増す傾向にあるため、坪量は「用紙の厚み」と同様な意味でも使われています。
ちなみに一般的なコピー用紙の坪量は64~68g/㎡(約80μ、約0.08mm)になります。